PDCAとデザイン思考は比べる対象ではない
PDCAは物事を繰り返し行う際のサイクルの手順を示したものであり、そんなことは誰だってわかっている。
デザイン思考を取り入れられていない、という批判は当たっていると思うが、PDCAにこだわっているからという見方は間違いだろう。
比較する対象は比較できる対象でなければならないというのは基本中の基本だ。
PDCAで改善すべきことがデザイン思考的なプロセスであるとすればという話で展開をした方がはるかにわかりやすい。
また、実際にPDCAの使いこなしということもあり得る話だ。
デザイン思考のポイントは、ここでは書かれていないのだが、失敗を許すということ。
ベンチャー企業はその典型だが失敗ばかりじゃないかというほど、失敗を繰り返した先に大手企業に買収されるようなバイアウトのできるビジネスを生み出しているのだ。
成功した部分だけを見ていると何も学びになどならない。
実際には大手企業というのも何かの弾みで失敗続きの中である種の方法なりを見出して成長を重ねてきて今の姿になっているのだろう。
その過程には失敗は数知れずということだ。
安直に商売や事業というのは拡大しないのだが、サラリーマン化した思考ではそうした創業時の失敗の繰り返しなど思いもよらないということもあり得るのかとは思う。
ベンチャースピリッツは大切だし、そうした部分に一定のリソースを振り分けることが大企業が行き倒れにならないためには必要だろう。